むつ総合病院の新病棟 利用開始は令和10年度以降の見通し

下北半島の医療の中核を担うむつ総合病院で建設が計画されている新しい病棟は、令和9年度の利用開始を予定していましたが、工事の入札が不調に終わり、事業費の見直しなどを行うことになったため、利用開始が令和10年度以降にずれ込む見通しとなりました。

むつ市などで作る「下北医療センター」が運営するむつ総合病院で建設が計画されている新しい病棟は、地上6階、地下1階建てで総事業費269億円をかけて令和9年4月の利用開始を予定していました。

しかし、ことし9月に行われた工事の入札に参加業者はなく不調に終わりました。

この要因について、下北医療センターの管理者を務めるむつ市の山本市長は、25日開かれた医療センターの議会で、「国内の建設需要がピークを迎えていて、複数の大手建設業者から施工体制を構築するのが非常に厳しく、特に機械設備系の業者の確保が極めて難しい状況にあると聞いている」と説明しました。

その上で工事の計画と事業費を見直して、来年6月ごろに今後のスケジュールを具体化し、改めて来年8月ごろ、入札の公告を目指す方針を明らかにしました。

これにより新病棟の利用開始は令和10年度以降にずれ込む見通しとなりました。

むつ市の山本市長は、「建設事業者を選定し1日も早く開設できるよう進めていきたい」と話しています。