棟方志功記念館で最後の企画展始まる 来年3月の閉館前に

来年3月に閉館する青森市の棟方志功記念館で最後の企画展が始まり、地元の小学生が棟方作品の迫力に触れていました。

19日、棟方志功記念館で始まった企画展は来年3月の閉館を前にした最後の展示で、会場には棟方志功の版画や絵画、166点が展示されています。

このうち「手に負う者達々の柵」という版画は、ヴィーナスの誕生を思わせる貝の上で踊る裸婦や子供が生き生きと表現されています。

また、ふだんは公開していない「青森景勝之処大観之図」という作品は、八甲田や合浦公園、岩木山など棟方志功が愛した青森の風景の数々が筆で描かれています。

19日は棟方志功の母校、青森市の長島小学校の児童およそ30人が招かれ、学芸員の解説を聞きながらじっくりと鑑賞していました。

児童たちは「何度見てもとても迫力がある」とか「もっとほかの作品も見てみたい」などと話していました。

学芸員の宮野春香さんは「3月で閉館するが、作品が時代を超えても愛され続けてきたように、これからも若い世代が志功さんを知って次の世代につながっていってほしい」と話していました。

この企画展は来年の3月末まで開かれています。