鶴田町 穀物や野菜の種を使って絵を表現「弥生画」制作進む

五穀豊じょうや家内安全を願ってさまざまな色の穀物や野菜の種などで絵を表現する「弥生画」の制作が鶴田町で進められています。

鶴田町に伝わる「弥生画」は、江戸時代に凶作に苦しんだ人々が数少ない穀物や野菜の種を使って絵を表現し、よくとしの豊作を願って神社に奉納したのが始まりとされています。

この伝統を引き継いでいる山道地区の町内会では、「源氏物語」の作者、紫式部を題材にした弥生画の制作を今月上旬から進めています。

15日は、町の文化センターに町内会のメンバー7人が集まり、縦1.9メートル、横3.2メートルの板に薄茶色の「オーツ麦」や赤いダイコンの種など、およそ20種類の穀物や野菜の種を1粒ずつ丁寧に貼り付けていました。

山道町内会 弥生画制作委員会の渋谷信一代表は「十二ひとえの表現など細かい作業が多く仕上げに時間がかかりますが、来年の豊作と家内安全を願って丹念に作りたい」と話していました。

弥生画はあと10日ほどで完成し、今月30日、地元の神社に奉納するということです。