松山ケンイチさん 廃棄シカ革活用したバッグ作り 知事に報告

むつ市出身で俳優の松山ケンイチさんが県庁を訪れ、宮下知事に自身が取り組む、廃棄されるはずのシカの革を活用してバッグを作る取り組みについて報告しました。

松山ケンイチさんは、ゴミとして捨てられるはずの廃棄物に付加価値をもたせて新しく生まれ変わらせる「アップサイクル」の取り組みを去年から始めています。

松山さんは29日、自身の取り組みを紹介しようと宮下知事のもとを訪れ、害獣として駆除されるシカの革をベースに、使わなくなった布団や着物などの布を細かく裂いて織り直す、県の伝統工芸の「南部裂織」の技術を用いたバッグを作成したことを実際の製品を見せながら説明しました。

知事への報告のあと、松山さんは「自然と人の関わりは自分が知らない部分がすごくたくさんあって、そこで廃棄されているシカの革とかをなんとかして利活用できないか考えるようになった。僕にとってアップサイクルと言えば南部裂織と答えるくらい印象に残っている伝統工芸です」と述べました。

一方、宮下知事は「捕獲して処分せざるを得なかった動物たちの次の利用方法を考えることは、動物と共生している人の生活のことを考えることにもつながる。本当にすばらしい取り組みだと私は思う」と話していました。