10年前に廃止 旧青森戸山高校美術科の“そのご”企画展

10年前に廃止された旧青森戸山高校美術科の卒業生などの最近の創作活動を紹介する企画展が行われています。

青森市民美術展示館で始まった企画展「そのごの美術科」は、旧青森戸山高校美術科の卒業生が企画したもので、ことしで9回目の開催です。

企画展では、美術科を巣立った卒業生などのその後の創作活動を知ってもらおうと、卒業生や当時の教員などが最近制作した絵画や写真など、50あまりの作品が展示されています。

このうち、美術科の卒業生で青森を拠点にイラストレーターとして活動する豊川茅さんは、パンフレットやポスターなど最近手かげた県内の観光地や文化の魅力を細かく描き込んで表現した作品を出展しました。

旧青森戸山高校美術科は、県立高校の教育改革の目玉の1つとして平成15年に開設されましたが、わずか5年ほどで一転して再編の対象となり、開設から10年後の平成25年、高校の統廃合とともに廃止されました。

美術科の最後の代の卒業生の1人、算用子綺香さんは「絵を描いていると、美術科での日々がとても恵まれていたことを実感する。地域の中で育まれるアートを私たちで途絶えさせずに次の世代につなげていきたい」と話していました。

企画展「そのごの美術科」は今月9日まで行われます。