山での遭難を想定 警察 消防 自衛隊などが救助訓練 むつ市

秋のきのこ採りや登山などのシーズンを迎え、青森県むつ市では山での遭難を想定した救助訓練が行われました。

訓練はむつ市川内町の山林で行われ、警察や消防、自衛隊など20の団体からおよそ90人が参加しました。

訓練は「きのこを採りに山に入った男性が遭難した」という想定で始まり、参加者たちは3つの班に分かれて捜索に向かいました。

およそ1時間後、遭難者役の人を発見すると担架に乗せて足場の悪い山道を慎重に下って救助しました。

このあと消防隊員が、山で骨折した場合は木の枝で固定するなどの応急手当ての方法を説明していました。

また、県内でクマによる人への被害や目撃情報が相次いでいることを受けて、下北森林管理署の担当者がクマに遭遇した場合はゆっくりと後ずさりしてクマとの距離をとることや、実際に襲われた場合には頭や顔を守る姿勢をとるよう呼びかけていました。

県警察本部によりますとことし発生した県内の山での遭難の件数は1日までに58件で、去年1年間の47件をすでに上回っています。

県山岳遭難防止対策協議会むつ支部の佐藤大氣支部長は「きのこ採りではより多くを求めて山の奥へと行きがちだが、自分の体力や技術を考慮しながら楽しんでほしい。遭難に備えて寒さ対策を忘れず携帯電話を必ず持って行ってほしい」と話していました。