八戸の大学などの研究者 フジツボの安定生産に成功 日本初

高級珍味として知られる「フジツボ」を安定的に増やすことに八戸学院大学などの研究者が日本で初めて成功し八戸市の熊谷市長に報告しました。

「フジツボ」はエビやカニと同じ甲殻類で、ゆでると特有の甘みと濃厚な磯の香りを楽しめる高級珍味として知られています。

八戸学院大学と青森県栽培漁業振興協会の研究者はことし2月、このフジツボの1種、「ミネフジツボ」の子どもを安定的に生産することに日本で初めて成功し、27日、八戸市の熊谷市長に報告しました。

熊谷市長は調理されたフジツボを試食し、「カニとウニが混ざったような味で高級感があっておいしい」と話していました。

フジツボは高いときには1キロ2000円ほどで取り引きされるということで、フジツボの完全養殖の技術が確立されればイカなどの不漁に苦しむ漁業者の収入源の1つになるのではないかと期待されています。

青森県栽培漁業振興協会の二木幸彦業務執行理事は「プランクトンを食べるミネフジツボの養殖は餌が不要で管理が比較的簡単なことから多くの沿岸漁業者の副業となることが期待される。今後、普及に向けて研究を進めていきたい」と話していました。