“弁当が原因の食中毒“駅弁メーカー営業禁止に 八戸市保健所

八戸市の駅弁メーカー、「吉田屋」の弁当を食べた人が相次いで体調不良を訴えている問題で、八戸市保健所は弁当が原因の食中毒と断定し、23日付けで「吉田屋」を営業禁止の処分にしました。

営業禁止処分を受けたのは、八戸市にある駅弁メーカー、「吉田屋」です。

八戸市保健所によりますと、「吉田屋」が作った消費期限が今月16日と17日の弁当を食べた人が、下痢やおう吐などの体調不良を訴えていて、その数はこれまでに全国で300人余りとなっています。

八戸市保健所は23日、記者会見し、症状を訴えた人に共通する食事がこの弁当に限られていることや、症状を訴えた人と弁当から食中毒の原因となる黄色ブドウ球菌とセレウス菌が検出されたことなどから、弁当が原因の食中毒と断定し、23日付けで「吉田屋」を営業禁止処分としました。

そのうえで、施設と設備の清掃や消毒を徹底することや、衛生管理の実施記録を毎日つけて保存することなどを指示したということです。

八戸市保健所の石井敦子副所長兼衛生課長は「今回2つの原因物質が判明したが、施設内がどういう状況でどういった衛生管理をしていたのかわからないので、今後は原因究明のための指導を行っていきたい」と話していました。

八戸市保健所が「吉田屋」の弁当が原因の食中毒と断定し、営業禁止処分にしたことを受けて、「吉田屋」の吉田広城社長が会社のホームページでコメントを発表しました。

それによりますと、「食中毒の被害にあわれた方、商品を購入したお客様に改めておわび申しあげます」と謝罪したうえで、「一部の食材を県外の委託業者から仕入れて製造しましたが、食材の受け入れにあたって必要とされる作業を十分に行うことができず、その結果、食材に付着した菌が増殖するなどして商品に含まれることになったと考えています。どのような原因でこれらの菌が製造された商品に含まれたかは、保健所の指導を受けて引き続き調査を行って参ります。皆様の信頼を裏切る結果になり、誠に申し訳なく、ざんきに堪えません」などとコメントしています。