津軽地方の秋祭り「お山参詣」 岩木山の山頂から日の出を拝む

青森県津軽地方を代表する秋祭り「お山参詣」は15日、最終日を迎え、多くの参拝客が夜明け前から岩木山に登り、山頂から日の出を拝みました。

13日から行われている「お山参詣」は豊作や家内安全を願う伝統の秋祭りで、国の重要無形民俗文化財に指定されています。

最終日の15日、岩木山の山頂で日の出を拝む「朔日山」を迎え、参拝客などおよそ250人が未明から登山道を登り、それぞれ標高1625メートルの山頂を目指しました。

登山道は足元が暗く、岩が連なる険しい道もあり、参拝客たちはライトで照らしながら慎重に登り、山頂にたどり着きました。

そして、東の空が次第に赤く染まり、午前5時20分ごろ、雲から太陽が姿を見せると笛やかねの「登山囃子」の演奏が始まり、参拝客たちは歓声を上げ、日の出を写真に収めていました。

五所川原市から子どもと一緒に参拝に訪れた30代の男性は「家族の健康を祈りました。10年ぶりに訪れましたが、子どもを連れて貴重な経験ができてよかったです」と話していました。

また、登山囃子を演奏した平川市の中学3年生の男子生徒は「高校受験を控えているので合格するよう願いました。囃子は後継者不足と言われているので、今後も続けて文化継承したい」と話していました。