陸奥湾の海底で約半年間熟成 ワインの引き揚げ 青森 むつ

青森県むつ市にあるワイナリーが陸奥湾の海底に沈めておよそ半年間、熟成させてきたワインを海から引き揚げる作業が3日行われました。

むつ市川内町にあるサンマモルワイナリーは、去年12月、沖合の陸奥湾の海底にボトル入りのワイン525本を沈めて初めての海底熟成に取り組んできました。

3日は、水深21メートルの海底からワインを引き揚げる作業が行われ川内町漁協の職員がボトルが入ったケースを次々と船に積み込みました。

そして港でクレーンを使って陸揚げするとワイナリーの社員たちが貝などが付着したボトルの状態を確認していました。

海底で熟成させたワインはおととし、むつ市内の畑で収穫されたシャルドネなど2種類のブドウをブレンドした辛口の白ワインで、ワイナリーによりますと海底は水温が15度前後に保たれる上、波の振動によって熟成が促進されまろやかな味わいとなることが期待できるということです。

サンマモルワイナリー製造部の寺沢文也次長は「懸念していたコルクの破損がなくきれいに熟成してくれた。陸奥湾の海産物とあわせて楽しんでほしい」と話していました。

ギリシャ神話の海の神にちなんで「下北ワインTriton」と名付けられたこのワインはオーナー制度に申し込んだ人に提供され、残った場合には一般向けの販売も検討するということです。