“幼稚園の指導経験者を小学校教員に” 県教委が研修会
小学校の教員不足が深刻化する中、県教育委員会は、幼稚園での指導経験を持ち、出産などを機に退職した人に、新たに小学校の教員免許を取得して小学校の教員として職場復帰してもらおうという研修会を開きました。
この研修会は、県教育委員会が青森市の県運転免許センターで9日、開きました。
会場には、かつては資格を持って幼稚園に務め、出産などを機に退職した4人が参加しました。
研修会では、弘前大学教育学部の武内裕明准教授が、近年、小学校教育の改革が求められる中、幼児教育との学びの連続性が重視されていて、幼稚園での指導経験を持つ人たちの必要性が小学校の教育現場で高まっていると説明しました。
県教育委員会は、こうした幼稚園で指導経験のある人が、小学校教員の2種免許を取得できるようにするため、再来年度にかけて弘前大学で科目ごとに2日連続の集中講習を開くことにしていて、今年度は来月下旬から来年1月初めにかけて開くことなどを説明していました。
県内では、ことし4月の時点で公立の小学校で73人の欠員が出るなど、教員不足が深刻化していて、県教育庁教職員課の三上崇裕総括主幹は「幼児教育を知った上で小学校の教育をやってもらえるのは教育の接続の効果が大きいと思うので、1人でも多くの人に教員を目指してほしい」と話していました。