小麦価格高騰 黒石市が「米粉」専用米栽培への取り組み本格化
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻などの影響で小麦の価格が高騰する中、黒石市は、パンや麺などの材料として小麦の代わりとなる「米粉」の専用米の栽培に本格的に乗り出すことにしています。
黒石市が本格的に栽培に取り組むのは、県産業技術センターがおよそ14年の研究期間を経て独自に開発した新たな県産米、「あおもりっこ」です。
センターによりますと「あおもりっこ」は、でんぷんの成分「アミロース」の含有率が高く、米粉にしてパンに使用するとふっくらした食感になるということで、小麦が値上がりする中、代替品として期待されるということです。
黒石市はことし4月以降、この「あおもりっこ」を大川原地区と浅瀬石地区の合わせておよそ60アールの田んぼで栽培し、600キロ余りの収穫量を見込んでいます。
収穫した「あおもりっこ」は市内のパン屋や製麺所などで試験的に活用してもらい、まずは市内での消費拡大を進める方針です。
黒石市は関係する事業費を新年度の当初予算案に計上していて、農林課の担当者は「今後は市内だけでなく市外の食品会社や周辺の市町村のパン屋などでの活用も視野に入れ、作付面積を増やしていくことも検討していきたい」と話しています。