イノシシ駆除にドローン活用 カメラで居場所特定し捕獲実験

農作物に被害を与えるイノシシの効率的な駆除につなげようと、青森県十和田市で赤外線カメラを搭載したドローンを使って、イノシシの居場所を特定し捕獲する実証実験が行われました。

この実証実験は青森県や十和田市の猟友会が今年度から行っているもので、4日は市内の山中におよそ10人が集まり、赤外線カメラを搭載したドローンを飛ばし上空からイノシシの居場所を探しました。

ドローンが撮影した映像は、温度ごとに色分けして地上のモニターにリアルタイムで表示される仕組みで、イノシシなどの体温を感知すると赤く映って生息している場所が特定できるため、効率的な駆除につながると期待されています。

参加者たちはドローンから送られてくる映像を見つめ、イノシシがいないか探していました。

十和田市猟友会の関川明さんは「われわれも人手不足や高齢化に直面しているので、こうした技術で省力化していきたい」と話していました。

青森県内ではイノシシの目撃や捕獲が相次ぎ、農作物の被害額も増え続けていて、こうした狩猟のほかわなの設置など対策を進めることにしています。

青森県食の安全・安心推進課の内山真人課長は「イノシシが増えると豚の伝染病の豚熱を媒介するリスクも高まる。今のうちに、いかに減らしていけるかが大切だと思う」と話していました。