奈良秀則氏と「青森ねぶた祭」

奈良秀則氏は青森県弘前市出身で、早稲田大学を卒業したあと、地元のテレビ局に入社しました。

その後、ソフトウエア開発会社の社長に就任し、青森商工会議所の副会頭や青森観光コンベンション協会の会長などの要職を歴任、県の経済や観光の発展に貢献してきました。

中でも、平成26年に「青森ねぶた祭」の実行委員長に就任すると祭の全国的な知名度向上などに尽力しました。

おととしには、新型コロナウイルスの影響で、戦後初めて祭の中止を決めました。

また、去年は一度開催に向けて準備を進める方針を示しましたが、新型コロナの感染拡大を踏まえて中止とする苦渋の決断をし、一部からは強い反発の声も出ました。

そしてことし。
中止か開催か、難しいかじ取りが求められる中、3月に開かれた祭の実行委員会の初会合では「ことしこそはウィズコロナでねぶたをやらないとねぶたの灯を守れない。感染状況が悪化したら感染対策を強化して祭をやりたいと考えている」と述べ、祭の伝統の継承に向けなみなみならぬ情熱を見せていました。

ことしの祭の開催にあたっては、ねぶたの周りを踊る「ハネト」は当日参加を認めず、人数を絞って事前登録制となったほか、ねぶたの運行方法についてもできるだけ密を避けるため一斉ではなく時間差でスタートする方式に変更するなど徹底した感染対策を目指しました。

こうした対策によって祭は3年ぶりの開催にこぎつけ、およそ105万人が訪れました。

祭のあと、NHKの取材に応じた奈良氏は、「当然、コロナの感染防止対策でやりかたを変えるということで非常に緊張感ありましたけど大きなトラブルもなく済んだかなと。みんなで前を向いていこうという機運にもおされて祭も出来たかなと思っている。そういう機運があるので一人ひとりが感染防止対策をしっかりやりながら参加するということに繋がったと思います」と話していました。

青森観光コンベンション協会の関係者によりますと、奈良氏は普段から「来年に向けてコロナ前のようなねぶた祭をしたい」と来年の祭開催に向けて話していたということです。