警察官2人負傷の山林で死亡の男性は「クマ被害と断定できず」

ことし5月、鹿角市十和田大湯の山林で遺体で見つかった青森県の64歳の男性について、県などは男性がクマに襲われて、亡くなったかは断定できないと結論づけ、調査を終えていたことが分かりました。

ことし5月、鹿角市十和田大湯の山林でタケノコ採りで山に入った青森県の64歳の男性が遺体で見つかり、運び出そうとしていた警察官2人がクマに襲われ、頭や腕などに大けがをしました。

その後、遺体は収容され、警察が司法解剖を行った結果、死因は失血死の可能性があるとされたほか、頭や顔にひっかき傷や、首や背中など体全体に動物にかまれた傷も確認されました。

一方、遺体の衣服に付着していた黒い毛について県は警察から提供を受けてDNA鑑定を行いましたが、クマの毛かどうかも含め、情報は得られませんでした。

県などによりますと、こうした状況を踏まえて関係機関と協議し、男性の遺体の傷は亡くなったあとについた可能性も排除できないことなどから、男性がクマに襲われて亡くなったと断定できないと結論づけ、調査を終えたということです。

また、クマによる人身被害は国が毎月、各都道府県からの報告を基に件数を取りまとめていますが、県は今回、亡くなった男性については、人身被害としての計上も見送る方針だということです。