秋田市出身の冒険家 阿部雅龍さんを送る会 秋田 にかほ

ことし3月、脳腫瘍のため亡くなった秋田市出身の冒険家、阿部雅龍さんを送る会が16日開かれました。

この会は、阿部さんの活動を支援してきた県内の有志がにかほ市で開いたもので、支援者や友人などおよそ100人が集まりました。

阿部さんは5年前の平成31年、日本人として初めて南極のおよそ920キロにわたるルートを単独で歩いて南極点に到達することに成功しました。

その後、日本人で初めて南極を探検した白瀬矗中尉が途中で断念したルートで、南極点を目指す準備を進めていましたが、脳腫瘍が見つかり、ことし3月、41歳の若さで亡くなりました。

会の中では、友人を代表して、美術家の松嶺貴幸さんがあいさつし、「彼は今でも僕や仲間に力をくれている。みんなの中で生きているので、本当にありがとうと言いたい」と述べました。

また、会場には、阿部さんの冒険の足跡をたどる写真パネルや実際に使用されたそりなども展示され、参加者たちは生前の活動を振り返り、阿部さんとの別れを惜しんでいました。

同じ冒険家の関口裕樹さんは「同じ目線で冒険のことを語れる友人だったので、亡くなってしまい、さみしいです。阿部さんには自分がこれからも活動を続けていく姿を見ていてほしいと思います」と話していました。

支援団体によりますと、阿部さんを送る会は来月1日に東京でも開かれる予定だということです。