佐竹知事 新スタジアム建設候補地 秋田市の検討状況を注視

ブラウブリッツ秋田の新スタジアムの建設をめぐり、秋田市が外旭川地区以外で整備する可能性を排除しないと明らかにしたことについて、秋田県の佐竹知事は市の検討状況を注視するとしたうえで「SNSや市民には八橋地区の案に賛成する人が多い。市で調査してほしい」と述べました。

新スタジアムの建設候補地は秋田市が再整備を予定している外旭川地区の卸売市場の余剰地とすることで県と市が合意していますが、秋田市は、Jリーグ側から遅れが指摘されている着工時期を早めるため、今月になって現在のホームスタジアムがある八橋運動公園を含む「八橋地区」などほかの場所での整備の可能性を排除しない考えを明らかにしています。

これについて佐竹知事は12日の記者会見で「県としてはどういう状況になっても支援をすることに変わりはない。市の検討状況を注視していく」と述べました。

また、八橋地区への建設については過去に市が検討して断念した経緯があり、整備スペースや収益をどう確保するかなど課題は多いとしたうえで、「SNSや市民には八橋案に賛成の人のほうが多い。相当時間がかかると思うが市で調査してほしい」と述べました。

その上で、スタジアムの建設費の支援については、建設場所を問わず30億円が限度額だという認識を示しました。

一方、今月5日に自身が体調を崩したことについて、すでに回復し、病院で精密検査を受け異常は見つからなかったとして、「風邪をこじらせて悪化させてしまった。ご心配をおかけしました」と述べました。

ブラウブリッツ秋田の新しいスタジアムの建設候補地をめぐっては、5年前の2019年に秋田県や秋田市などでつくる協議会が、八橋地区の八橋運動公園を含む3か所を候補地として報告書をまとめました。

しかし、翌年の2020年、県と市は、八橋運動公園に整備する場合、候補地としていた公園内の第2球技場や健康広場の代替地が秋田市が求める条件を満たさず、「課題解決の見通しがない」として整備は困難だと結論づけました。

また、ほかの2か所も災害対策や広さなどを理由にいずれも整備は困難だとされました。

こうした経緯のあと、新たな候補地を秋田市が主導して選定するなかで新スタジアムの整備を外旭川地区のまちづくり事業に組み込み、老朽化で再整備される卸売市場の余剰地を候補地とする今の形に落ち着いていました。