アフリカゾウの「花子」 6年ぶりに大森山動物園に戻る 秋田

繁殖のため、宮城県の動物園で飼育されていたメスのアフリカゾウの「花子」が5日、6年ぶりに秋田市の大森山動物園に戻りました。

1990年に南アフリカから大森山動物園に来たメスのアフリカゾウの花子は、繁殖のため、仙台市の八木山動物公園にいたメスの「リリー」と交換で、6年前の2018年に八木山動物公園に移されました。

花子とリリーは推定35歳と高齢化していることもあって、それぞれのゾウを元の場所に戻すことになり、花子は5日午後3時すぎ、大型のトラックに乗せられて大森山動物園に到着しました。

飼育員や作業員、そして動物園を訪れた人が見守る中、花子の入った高さ3メートルほどの飼育箱はクレーンで飼育スペースに移されました。

花子はゆっくりと歩き回って飼育員から餌をもらい、6年ぶりに帰ってきた「実家」の様子を確かめるように、地面や壁を鼻で触っていました。

盛岡市から訪れていた50代の女性は「『おかえり』と声をかけてあげたいです。これからは大森山でゆっくりと過ごしてほしいです」と話していました。

およそ30年にわたって花子の飼育を担当している山上昇さんは「『いつでもそばにいるよ』という気持ちを込めて、1日1日を大切にしながら花子の幸せのために頑張っていきたいです」と話していました。

大森山動物園によりますと、花子にけがや体調不良はなく、一般公開も近日中に行えそうだということです。