男鹿半島の地震対策で初の委員会 能登半島と地理的条件似る

能登半島地震を受けて、地理的条件が似ている男鹿半島で大規模な地震が起きた場合の対策を考える初めての委員会が開かれ、孤立した人を救助する方法など、具体的な対策を来年3月までにまとめることを確認しました。

この委員会は、能登半島地震を受けて、地理的条件が似ている男鹿半島でも大規模な地震で道路が寸断され、複数の集落が孤立状態となるおそれがあるとして、対策を検討するために今年度、初めて設置されました。

25日は、国や県、災害の専門家などおよそ60人が参加して初めての会合が開かれ、はじめに県の担当者が男鹿半島を走る道路のどこにどのような危険があるか、改めて整理する考えを示しました。

そのうえで、▽孤立した人を救助する方法や▽救援物資の輸送方法、それに▽広域避難の方法など具体的な対策の検討を進め、来年3月までに報告書をまとめるとしています。

委員からは、冬場に雪が積もった場合を想定した対策も検討が必要だといった意見や、あらかじめ広域避難ができる場所を確保しておく必要があるなどの意見が出されました。

男鹿市の調査では、大規模な地震によって男鹿半島の少なくとも12の地区や集落に住む、合わせて1450人が孤立するおそれがあるとしています。

委員長を務める秋田大学の水田敏彦教授は「関係機関が迅速に対応できるよう対策を進めるとともに、県民への効果的な防災教育についても委員会の中で話し合っていきたい」と話していました。