湯沢市の観光施設「稲庭城」今季の営業始まる 眺望楽しむ

山の上にある湯沢市の観光施設「稲庭城」が20日から今シーズンの営業を始め、訪れた人たちが地元の伝統産業の展示や、スロープカーからの新緑の眺めを楽しみました。

「稲庭城」は鎌倉時代からおよそ400年間、県南一帯を治めていた戦国大名、小野寺氏の居城跡に作られた山の上にある観光施設で、下の駐車場からは12人乗りのスロープカーが運行されています。

高低差120メートル、全長およそ240メートルのコースは、この時期、柔らかい緑色の若葉をつけた木々に囲まれていて、訪れた人はおよそ4分間の空中散歩を楽しんでいました。

また、地域の伝統産業のコーナーには、稲庭うどんや川連漆器、秋田仏壇などの解説が展示され、中には漆器と仏壇の技術を生かし、天井まで金ぱくをはった「黄金の間」もあります。

6畳ほどの広さの茶室には10センチ四方の金ぱく、およそ2万枚が使われたということです。

このほか、4階の展望スペースからは、東北百名山のひとつ、甑山を望むことができるほか、横手盆地の田園風景も楽しむことができます。

山形市から来た50代の夫婦は「稲庭うどんを食べたあとに立ち寄りました。伝統産業の魅力を知ったり、きれいな景色を楽んだりできてよかったです」と話していました。

「稲庭城」は休館日の毎週火曜日を除いて11月上旬まで開館しているということです。