去年の大雨で被災した人たちの癒やしに 秋田市でコンサート

去年7月の記録的な大雨で被災した人たちの心の癒やしにしてもらおうと、春にちなんだ音楽を楽しむ無料のコンサートが秋田市で開かれました。

このコンサートは、秋田市のNPO法人が、去年7月の記録的な大雨で多くの住宅が浸水の被害を受けた楢山地区のコミュニティーセンターで開き、地域住民などおよそ20人が参加しました。

はじめに、住民有志のグループがトーンチャイムという手で振って音楽を奏でる金属製の楽器を使って「さくらさくら」を演奏し、優しい音色を響かせました。

また、秋田市出身のバリトン歌手が伸びのある歌声で童謡などを披露し、最後は参加者全員で「春が来た」を合唱しました。

NPO法人によりますと、楢山地区では今も復旧が終わっていない住宅があるということですが、参加した人たちは窓から見える満開の桜を楽しみながら、音楽に耳を傾け、心を癒やしていました。

参加した80代の女性は「大雨の時は床上まで浸水して大変でした。春らしい音楽が多くて気持ちが元気になりました」と話していました。

NPO法人の羽生喜一さんは「まだまだ心のケアが必要な人は多いように思えます。必要な支援を今後もできるかぎり続けていきたいです」と話していました。