横手市の農業用ダム 水不足に備え川から水の引き込み開始

秋田県内ではこの冬に降った雪が少なく、田植えの時期に農業用水が足りなくなるおそれがあることから、横手市の農業用ダムでは例年より1か月早く、近くの川から水の引き込みを始めました。

横手市の「あいののダム」は、例年、雪どけがピークを迎える5月半ばからダムの近くを流れる山内黒沢川から水を引き、下流にある横手市や美郷町、大仙市の田んぼなどに水を送っています。

しかし、秋田県内ではこの冬に降った雪が少なく、田植えの時期に農業用水が足りなくなることが見込まれるため、例年より1か月早く、水の引き込みを始めました。

施設を管理する土地改良区によりますと、ダムの上流にある取水設備の周辺は、この時期、例年2メートルほどの雪が残っているということですが、ことしはすでにほとんどが溶けていました。

一方、ダムは9日の時点で半分ほど水がたまっていて、9日から毎秒1.5立方メートル、川から引き入れることで2週間あまりで9割まで水を増やしたいとしています。

ダムなどを管理している秋田県南旭川水系土地改良区の照井元事務局長は「春先の水を確保しないと来月中旬以降の農業用水を確保できないので、農家に水を供給できるようまずはダムに水を確保したい」と話していました。