爆発事故起こした能代ロケット実験場 JAXAが試験棟再建へ

去年7月に爆発事故が起きた秋田県能代市の能代ロケット実験場について、JAXA=宇宙航空研究開発機構は、事故で使えなくなった試験棟を同じ場所に新たに建て直し、早ければ2025年度に工事を始めることを明らかにしました。

これは26日、能代市で開かれた地元関係者との会合でJAXAが明らかにしました。

能代市にあるJAXAの能代ロケット実験場では去年7月、固体燃料式の小型ロケット、「イプシロンS」のエンジン部分の燃焼試験で爆発事故が起き、実験が行われた試験棟は損傷が激しく、現在、解体工事が進められています。

こうした中、JAXAは新たな試験棟を同じ場所に建て直し、早ければ2025年度に工事を始めることを明らかにしました。

新たな試験棟はこれまでと同等以上の機能を持ち、開発中の事業にも活用できるよう、機能強化も検討するとしていて、数年後の完成を目指すとしています。

一方、来年度後半の打ち上げを目指すイプシロンSのエンジン部分の燃焼試験については、能代ロケット実験場の代わりに鹿児島県の種子島宇宙センターで行うとしています。

JAXA宇宙科学研究所科学推進部の立川誉治参事は「試験棟は将来にわたって開発に寄与できる形で機能アップを目指すほか、能代市の活性化にも貢献できるようにしたい」と話していました。