特許庁主催コンテスト優秀賞の生徒学ぶ秋田工業高校で特許講座

視覚障害のある人が使いやすい多機能のブックスタンドを開発した生徒がいる秋田工業高校で、14日、弁理士から特許を受ける要件や申請の過程などについて学ぶ講座が開かれました。

秋田工業高校では去年、生徒4人が、弱視など視覚障害のある人を対象に読書を楽しむだけでなく化粧の鏡台などにも活用できる多機能のブックスタンドを開発しました。

ブックスタンドは本の文字が読みやすいように色の異なる複数のスライド板が設置されているほか、天板の傾斜を変えられるなど使いやすい工夫も施されていて、特許庁が主催する今年度のコンテストで優秀賞をとり、先月下旬に特許を出願しました。

こうした経緯のなか、14日、高校では、特許権や知的財産権に詳しい弁理士が生徒たちに向けて知的財産に関する講座を開きました。

このなかで、弁理士は権利や対象によって保護期間が異なることや、特許を受ける要件は原則、新規性が必要で、簡単に考え出すことができないものであることなどが、説明されました。

また、講座では、ブックスタンドを開発した生徒が開発の経緯や、工夫したポイントなどについて説明し、弁理士が「発明の構成や構造を特定し、そこから導きだされる効果を明確にすることが出願に大切なポイントです」と話していました。

発明した生徒の1人で高校2年生の高橋真穂さんは「まさか賞をもらったり実際に特許を出願したりするとは思っていなかったのでうれしいです。困っている人に喜んでもらえる作品を作ることができたので、これからも開発に挑戦したい」と話していました。