秋田市の図書館で「かわいそうな本」の展示会 本を大切に

本を大切に扱ってもらおうと、秋田市の図書館では5日から「かわいそうな本展」と題して、水にぬれたり食べ物で汚れたりするなど傷ついた本を展示する企画展が開かれています。

この展示は秋田市の新屋図書館が図書館の本を大切に扱ってもらおうと企画し、施設の入り口には傷ついた20冊あまりの本が並べられています。

このうち、絵本などの児童書では、ページを引っ張ったことで破れたり、落書きされたりした本が展示されています。

また、単行本や文庫本などは、雨や雪でぬれてしわができたもの、食べ物や飲み物をこぼしてしみがついたもの、本を開いたまま放置することでページが外れたものがそのままの状態で並べられています。

こうした本はそのつど図書館の職員が修理していて、新屋図書館では昨年度、貸し出して返却された本のうちおよそ800冊を修理したということです。

本の修理には専用ののりやテープが必要で、図書館は借りた本を傷つけてしまったときは自分でテープを貼るなどせずに返却する際に申し出てほしいと呼びかけています。

秋田市立新屋図書館の伊藤一さんは「図書館を利用する人たちは本が好きで借りていると思うので、展示を見て、改めて本を丁寧に扱ってほしい」と話していました。

この展示は今月24日まで行われるほか、23日には小学生を対象にした本の修理の体験教室も開かれるということです。