県がクマの生息数を調査へ 定点カメラ120台を設置

クマによる被害が過去最悪となるなか、秋田県は県内の広い地域に定点カメラ120台を設置してことし夏ごろから2年間かけて生息数を調査することにしています。

秋田県内では去年、クマに襲われるなどしてけがをした人が70人で過去最多となりました。

これを受けて秋田県は、県内の生息数を把握して今後の対策にいかしていこうと、県内の広い地域に定点カメラ120台を設置してことし夏ごろから2年間かけて調査し、生息数の推計を行います。

調査は、「カメラトラップ」という手法で行われ、カメラの近くに蜂蜜などのエサを用意してクマをおびき寄せ、センサーのついたカメラが近づいたクマに反応して自動で撮影します。

過去にも平成29年度から3年かけて同じ手法で調査が行われていて、生息数は4400頭と推計されました。

一方、捕獲されたクマは、去年1年間だけで2200頭あまりにのぼっています。

県は最新の推計をもとに年間の捕獲上限数を見直す必要があるとしています。

秋田県自然保護課は、「最新の生息状況を把握して、クマとの共生に向けた対策を強化していきたい」と話しています。