江戸時代から伝わるひな人形を展示 角館樺細工伝承館

来月3日のひな祭りを前に、江戸時代から伝わるひな人形を一堂に集めた企画展が秋田県仙北市で開かれています。

このひな人形展は角館樺細工伝承館が企画し、会場には、江戸時代、仙北市角館町などを治めた佐竹北家などが所有するひな人形や食器などの装飾品、およそ190点が展示されています。

このうち、佐竹北家の所有で、およそ200年前に作られた「享保雛」は、高さ約50センチと、ほかの人形よりも一回り大きく、お膳やびょうぶなどの装飾品から華やかな生活ぶりが伝わります。

また、高価な人形を手にすることができなかった当時の人たちが、紙や布の型枠に綿を入れて作った「押絵雛」には、幕末から明治にかけて活躍した秋田出身の日本画家、平福穂庵が顔を描いたものもあり、迫力ある歌舞伎役者の表情が繊細な筆使いで表現されています。

角館樺細工伝承館の鈴木匡尚館長は「江戸時代から伝わる人形ですが、とても表情が豊かで角館の歴史を深く感じる。日本の文化の奥ゆかしさも感じ取ってほしい」と話していました。

ひな人形展は、来月31日まで仙北市の角館樺細工伝承館で開かれています。