消防団の維持を考えるシンポジウム「メリット伝える工夫も」

地域の防災の中心を担う消防団員の減少が全国的に課題となるなか、県内の消防団の維持について考えるシンポジウムが秋田市で開かれました。

この催しは秋田県消防協会が開き、県内の市町村の消防団員や消防関係者などおよそ150人が参加しました。

この中で消防庁のアドバイザーで愛知県で消防団長を務めた太田佳男さんが講演し、消防団の活動に多くの人が参加できるよう、訓練をより基本的なものに変えたり、広報や救助など消火活動以外の役割に特化した部門を作ったりしたことを説明しました。

また、消防団の活動について「地域の人に感謝されながら、自分の大切な人を守ることができ、人間力も養える」と語り、若者に参加してもらうには、こうしたメリットをしっかり伝える必要があると伝えていました。

県消防協会によりますと、去年4月時点での県内の消防団員の数は1万4546人で、前年の同時期と比べた減少幅は585人とここ5年で最も大きいということです。

講演を聞いた秋田市消防団の40代の女性は「ボランティアだけではなかなか活動してもらえないので、消防団に入ってよかったと思ってもらえるような工夫が必要だと感じた」と話していました。