クマとの遭遇回避 羽後町がスクールバスの運行エリア拡大へ

去年、クマの出没が相次いだ羽後町では、子どもたちが登下校中にクマの被害に遭わないよう、新年度からスクールバスの運行エリアを拡大することを決めました。

羽後町では去年10月、町内のゴルフ練習場でボールの回収をしていた人がクマに襲われてけがをしたほか、去年8月にも中学生が、路上に飛び出してきたクマと遭遇するなど目撃情報が相次ぎました。

こうしたなか、町では保護者から対策を求める声が上がったことを受けて、新年度から登下校中にクマの被害に遭わないよう、中学校のスクールバスの運行エリアを拡大することを決めました。

拡大の対象となるのはクマの目撃情報が多い明治地区と床舞地区で、対象となる生徒は33人に上ります。

この地区は積雪が多いため、冬の期間、スクールバスが運行されていますが、ことし4月以降も継続する形で、1日3便、運行するということで、町ではバス事業者への運行委託費用として、およそ1300万円を新年度の当初予算案に盛り込みました。

羽後町では「スクールバスを活用してクマとの遭遇リスクを減らし、子どもたちの安全を守りたい」としています。

このほか、横手市でも人の生活圏にクマを呼び寄せないよう、えさとなる柿やくりの木の伐採を促す支援策を新年度から導入する方向で検討しています。

伐採費用の半分を、個人は3万円、町内会などの団体に対しては5万円を上限に補助するということで、関連費用を新年度予算案に盛り込むことにしています。