北都銀行と荘内銀行 合併検討を発表 2026年度中を目指す

金融グループ「フィデアホールディングス」はいずれも傘下の秋田県の北都銀行と山形県の荘内銀行の合併を目指し、具体的な検討を進めることを決めたと発表しました。
2026年度中の合併を目指すとしています。

発表によりますと、秋田市に本店を置く北都銀行と山形県鶴岡市に本店を置く荘内銀行は25日開催したそれぞれの取締役会で関係当局の認可が得られることを前提として、両行の合併を目指し具体的な検討を進めることを決めました。

両行は15年前の2009年に持ち株会社フィデアホールディングスを設立して経営統合して以来、関連会社の統合など経営の効率化を進めてきました。

しかし、地盤とする地域の人口減少が今後さらに進み、経営の厳しさが増すと予想されることから経営資源の一層の効率化を目指すため、合併に向けた検討に入ることを決めたということです。

2026年度中の合併を目指すということで、合併が実現すれば、取引先に供給できる資金量が増えるなど経営基盤が強化されるほか、本部機能の効率化で営業力が高まるなどの効果が期待できるとしています。

持ち株会社フィデアホールディングスは存続し、合併後の新たな銀行はその傘下に入る方針で、新たな銀行の名称や本店の場所などは決まりしだい発表するとしています。

仙台市で開いた記者会見で、荘内銀行の松田正彦頭取は「地域企業の経営課題は人手不足や事業承継など多様化し複雑化している。広い意味でふるさとをとらえ、営業力強化に努めたい」と述べました。

北都銀行の伊藤新頭取は「新しい広域地方銀行を目指す検討を始める機が熟した。合併による規模拡大が大きなアドバンテージになり、地域へのサービスの質と量を格段に向上できる」と述べました。

フィデアホールディングスの新野正博社長は「合併によって地域の取引先の関係性が変わることはない。両行の持つ特色や強みを融合し地域経済の活性化により一層注力する」と述べました。

秋田市に本店を置く北都銀行は1993年に秋田県内の2つの銀行が合併して設立された秋田県内で2番手の地方銀行です。

去年9月末時点の従業員数は540人で、秋田県内を中心に45店舗を展開しています。

山形県鶴岡市に本店を置く荘内銀行は1941年に山形県内の4つの銀行が合併して設立された地方銀行です。

去年9月末時点の従業員は542人で、山形県内を中心に38店舗を展開しています。

「フィデアホールディングス」は山形県鶴岡市に本店を置く「荘内銀行」と秋田市に本店を置く「北都銀行」を傘下に置く金融グループです。

2つの銀行が15年前の2009年に経営統合して設立した持ち株会社で、東北では初めての県境を越えた金融グループとして誕生しました。

従業員は去年9月末時点で、グループ全体で1447人で、秋田県と山形県を中心にあわせて83の銀行の店舗を展開しています。