去年1年間にクマに襲われけがした人70人 過去最悪に

県内では、去年1年間にクマに襲われるなどしてけがをした人は70人と、過去最悪の被害となりました。
県はクマが冬眠する時期になっても集落近くで目撃されることもあることから今月末まで県内全域に「ツキノワグマ出没警報」を出して注意を呼びかけています。

県内では去年1年間にクマに襲われるなどして70人がけがをし、統計を取り始めて以降、最も多かった平成29年の20人の3.5倍となり、過去最悪の被害となりました。

県が被害の場所を調べたところ、全体の87%にあたる61人が民家などが近くにある人の生活圏で襲われていたということです。

また、クマの目撃件数は3666件と、これまでで最も多かった平成29年の1299件を大幅に超えて過去最多となりました。

さらに、クマが冬眠する時期になっても集落近くで目撃されることもあることから県は「ツキノワグマ出没警報」を今月末まで延長し、注意を呼びかけています。

県自然保護課は「人の生活圏へのクマ出没の背景は山の中の食べ物不足だけでなく、人口減少やクマの分布域の拡大もある。引き続き、集落の柿や米などを食べられないよう適切に管理してほしい」としています。