秋田県の人口 “30年間で42%減り半数が高齢者に”と推計

少子高齢化が進む中、秋田県の人口は2050年までの30年間で42%減り、56万人になるという推計を国の研究所がまとめました。
高齢化も進み、2050年には人口の半数が65歳以上の高齢者になるとされていて、減少率と高齢化率はともに全国で最も高くなっています。

国立社会保障・人口問題研究所は5年ごとに将来の人口の推計をまとめていて、今回は3年前、2020年の国勢調査の結果をもとに、都道府県ごとの推計を公表しました。

このうち秋田県の人口は2020年には96万人でしたが、2050年までの30年間で42%減り、56万人になると推計されています。

減少率は秋田県が全国で最も高く、次いで青森県が39%、岩手県と高知県が35%などとなっています。

また、高齢化も進み、県内の65歳以上の高齢者の割合は2025年に4割を超え、2050年には50%と人口の半数を占めるということで、高齢化率の推計も全国で最も高くなっています。

さらに、75歳以上の割合も2050年には32%となり、県民のほぼ3人に1人が後期高齢者となります。

一方、15歳から64歳までと、14歳以下の人数はいずれも30年間で半数以下にまで減ると推計されています。

秋田県では若い世代だけでなく65歳以上の人口も減少すると推計されていて、全国で最も速いペースで人口減少が進む秋田県で、地域社会を維持するためにどのような対策が打ち出せるのかが問われています。

今回発表された人口の推計について、佐竹知事は「前回の推計に比べて人口減少の度合いはわずかながら緩和しているものの、長期的な視点では深刻なものと受け止めている」としたうえで、「直近の統計では社会動態は明るい兆しが見え始めていて、県が重点的に進めている取り組みの効果と捉えている。若い世代の人口の底上げが重要であることから、県内の企業や市町村と連携してさらに取り組んでいく」とコメントしています。

今回は市町村別の人口の推計も公表され、2050年までの30年間の減少率では、藤里町と上小阿仁村がともに最も高い63%となりました。
市町村別の内訳です。

減少率が最も高いのが藤里町と上小阿仁村の63%で、藤里町は1064人に、上小阿仁村は760人になると推計されています。

次いで、男鹿市が62%減って9456人。
三種町が59%減って6284人。
五城目町が58%減って3571人。
八峰町が57%減って2831人。
小坂町が57%減って2059人。
仙北市が55%減って1万1201人。
八郎潟町が54%減って2548人。
北秋田市が54%減って1万3934人。
湯沢市が54%減って1万9552人。
井川町が53%減って2151人。
羽後町が52%減って6704人。
鹿角市が51%減って1万4230人。
能代市が50%減って2万4973人。
美郷町が50%減って9336人。
東成瀬村が48%減って1404人。
にかほ市が48%減って1万2265人。
横手市が44%減って4万7878人。
由利本荘市が43%減って4万2387人。
大仙市が43%減って4万4243人。
大館市が43%減って3万9696人。
大潟村が41%減って1772人。
潟上市が39%減って1万9363人。
秋田市が28%減って22万767人となっています。