白神山地 世界遺産登録から30年 訪れる人年々減少 課題も

白神山地が世界自然遺産に登録されてから、11日で30年となります。
貴重な自然を守る活動が続けられる一方、訪れる人の数は年々減少していて、魅力をどう伝えていくのかが改めて問われています。

白神山地は、秋田県と青森県にまたがる広大な山岳地帯の総称です。

人の影響をほとんど受けていない原生的なブナ林が世界最大級の規模で広がることなどから、平成5年12月11日、鹿児島県の屋久島とともに国内で初めて世界自然遺産に登録されました。

今も、自然を守るためのさまざまな調査や活動が続けられていますが、白神山地を訪れる人は年々、減少していて、昨年度の入山者数は1万6200人あまりと、ピーク時のおよそ20%まで落ち込んでいます。

また、ガイドの高齢化も進んでいて、秋田県では5年前に認定制度を設けて人材の育成を進めていますが、認定ガイドはことし4月時点で累計で36人となっています。

貴重な自然を守る活動が続けられる一方、保護活動の担い手となる地域づくりやガイドの確保には課題を抱えていて、将来に向けて魅力をどう伝えていくのかが改めて問われています。