AIでクマを検知 アプリやメールを通じて通知 由利本荘市

秋田県内でクマの被害が相次ぐなか、由利本荘市では、AI=人工知能を使って対応を強化しようと、わなにクマが近づくと検知できるカメラを設置する実証実験が始まりました。

この実証実験は、由利本荘市が今月16日から始めていて、市内8か所にカメラが設置されました。

いずれもクマを捕獲するためのわなの近くに設けられ、動物の動きや熱をきっかけに撮影を始めるということで、AIがクマだと検知すると、専用のアプリやメールを通じて通知する仕組みです。

また、カメラを使ってわなの見回りをしなくてもスマートフォンなどから周囲の状況を確認できるということです。

このカメラを導入してから、これまでにカモシカやタヌキとみられる動物を撮影した一方で、まだクマは検知していないということです。

秋田県内ではことし、クマに襲われるなどして過去最多の70人がけがをしていて、有害鳥獣の駆除としても過去最多となる2000頭以上を捕獲しています。

由利本荘市の宮古隆秀DX推進監は「市内でクマの人身被害は出ていないが、今年は予断を許さない状況だ。クマの捕獲は兼業で行う人が多いので、カメラを活用して少しでも負担の軽減につなげたい」と話していました。

この実証実験は来月下旬まで行われたあと、来年度の導入を目指して課題などを検証するということです。