JR北上線存続に向けて 来月 無料乗車キャンペーン実施へ

利用者の減少でいわゆる赤字路線となっているJR北上線について、沿線の魅力を知ってもらい存続につなげようと、来月、無料の乗車キャンペーンが行われることになりました。
JR東日本での無料乗車は初の試みだということです。

これは、北上線の沿線にある岩手県西和賀町の内記和彦町長が12日会見し、明らかにしました。

岩手県の北上駅と秋田県の横手駅を結ぶ北上線は利用者が減少していて、2021年度の赤字額は▽北上駅からほっとゆだ駅の間で9億7200万円、▽ほっとゆだ駅から横手駅の間で5億2300万円、合わせておよそ15億円に上っています。

西和賀町の内記町長は北上線の存続につなげようと、無料で北上線に乗車できるキャンペーンを行うことを明らかにしたうえで、「今のままでは鉄道の維持は難しいという強い危機感がある。沿線の魅力を再発見していただくいい機会にしていきたい」と話しました。

キャンペーンは来月9日から12日までの4日間で、▽北上駅やほっとゆだ駅、横手駅のほか、▽市役所や町役場、観光案内所などで事前に配布される乗車票を乗車回数分受け取ると、誰でも無料で乗車することができます。

乗車票は今月26日から来月8日までの期間におよそ2万枚を配布する予定で、1人が受け取ることができる枚数に制限はないということです。

JR東日本での無料乗車のキャンペーンは初の試みだということで、キャンペーン期間中はすべて2両編成で運行し、沿線の各自治体で関連イベントを実施する予定だということです。