秋田県 赤飯に欠かせない「てんこ小豆」収穫 横手市

秋田県で古くから赤飯に欠かせない食材として親しまれている「てんこ小豆」の収穫が、横手市で行われています。

「てんこ小豆」は、赤飯が紫色にしっかりと色づく上に、豆が割れにくく、縁起がよいとされる一方で、栽培に手間がかかることなどから生産量が減少しています。

横手市増田町の畑では市内の農家や地元の高校、それに宮城県の大学などが連携してプロジェクトを発足させて栽培を進めていて、11日は、収穫の時期を迎えた「てんこ小豆」のさやを摘み取る作業が行われました。

熟して茶色になった長さ15センチほどのさやの中には黒い1センチほどの豆が並んでいました。

このあと栽培方法などの勉強会が行われ、「てんこ小豆」を使った赤飯の試食も行われました。

参加した人たちは「豆が甘く、香りもよくておいしい」などと話していました。

このプロジェクトでは、初めて栽培した去年は60キロの「てんこ小豆」をスーパーや菓子店などに出荷したということで、ことしは栽培面積を増やし、倍の収穫量を見込んでいるということです。

プロジェクトの代表の小原暢さんは、「地元に伝わっている作物が担い手不足などでなくなっていくのはもったいない。今後も地域を巻き込んで生産を続けていきたい」と話していました。

「てんこ小豆」の収穫は今月末ごろまで行われるということです。