JA全農あきた コメ概算金は2年連続で引き上げ

農家からコメを集めて出荷したJAに支払う前払い金、「JA概算金」について、JA全農あきたは、2年連続で引き上げることを決めました。

「JA概算金」は、全農あきたが農家からコメを集めて出荷した県内のJAに支払う前払い金で、コメの販売価格にも影響を与えます。

8日、秋田市で開かれたJAの会議でことしの概算金が決まりました。

概算金は1等米60キロあたりで「あきたこまち」が1万2100円、「ひとめぼれ」が1万1500円、「めんこいな」が1万1200円などとなり、いずれも去年より1000円引き上げられました。

概算金の引き上げは2年連続です。

引き上げた理由について全農あきたは、全国的にコメの在庫が減りつつあることや、肥料や燃料などの高騰に苦しむ農家の経営を維持するためとしています。

会議では、大雨や暑さの影響で収穫量が減ったり品質が落ちたりして、収入が減るおそれがあるとして、さらなる引き上げを求める声もあったということです。

一方、去年、本格デビューした新たなブランド米「サキホコレ」は価格が高く販売に苦戦していることなどから200円の引き上げにとどまり、1万4800円となりました。

県内それぞれのJAはこの「JA概算金」をもとに農家に支払う概算金を決めることにしています。

会議のあと、JA全農あきたの小松忠彦会長は「大雨や暑さで被害が出ているなかで農家が満足できる額ではないと思う。暑さで米の品質が下がるなどして収入が減ったときの対応を考える必要がある」と話していました。