佐竹知事 「抜本的な災害対策を優先して進める必要」

ことし7月の大雨で県内に大きな被害が出たことを受けて、佐竹知事は、今後の災害に備えるための抜本的な対策を優先して進める必要があるとして、緊急性のない公共事業については延期や縮小をしていく考えを示しました。

4日、県庁で開かれた記者会見で佐竹知事は、7月の大雨被害について、「今やっているのは、もとに戻すための復旧で、同じような雨が降ればまた被害が出ると考えざるを得ない。さらに激しい雨だと命にもかかわるので一気に対策する必要がある」と述べ、今後の災害に備えるための抜本的な対策を進める必要があるという考えを示しました。

具体的には、水の流れを分散するためにバイパスの水路を整備することや、秋田市内で氾濫した太平川の川底を掘り下げる工事をすることなどを、数百億円規模で、比較的、短い数年の間に行うことを検討しているということです。

一方、佐竹知事は、こうした対策を進めるには県の借金である県債をさらに発行する必要があるとした上で、「今後、数年間は緊急性のない新たな道路の整備などは優先順位をつけて先延ばししたり規模を縮小したりすることが必要だ」と述べ、県民の理解を得ながら、緊急性のない公共事業については延期や縮小をしていく考えを示しました。

県は今後、必要な災害対策について国などと協議を進めるとともに、延期や縮小の対象となる公共事業を検討していくことにしています。