大雨被害の視覚障害者は不自由な生活 秋田市

今月の記録的な大雨では秋田市の視覚障害者の世帯も床上が浸水する被害に遭い、不自由な生活を余儀なくされています。

秋田市大住地区に2人で暮らす煙山貢さん(81)と秋子さん(76)夫婦はともに視覚に障害があります。

今回の記録的な大雨で、住み慣れた住宅は床上20センチまで浸水しました。

大雨の直後は娘夫婦のところに身を寄せていましたが、2日後に自宅に戻り、今は後片づけに追われています。

その中では視覚障害者だからこその不便を感じているといいます。

例えば、日常生活で使う家具や日用品はこれまではすぐ見つけられるよう決まった場所に置いていました。

しかし後片づけで家具の置き場所がバラバラになったため、今は必要なものがなかなか見つけられないほか、自分の立ち位置を把握するのも一苦労だといいます。

さらに床下の泥を乾かすため、1階の和室の床板はいま部分的に外されていて、ここで足を踏み外さないよういつも以上に慎重に歩く必要があるとしています。

もとの暮らしに戻るメドは立たず2人は先が見えない不安を感じています。

秋子さんは「復旧作業をしているものの、地に足がついていない感覚で、ここに最後までいられるかなという不安を感じています」と話していました。