横手駅前の再開発事業 7階建ての建物で施工ミス 柱1本傾く

横手市のJR横手駅前の再開発事業で、JAなどが入る予定の7階建ての建物で施工ミスがあったと施工にあたった事業者らが明らかにしました。

施工にあたった「横手建設」などは横手市役所で記者会見を開き、建物の柱の施工が設計どおりに行われておらず、1本が傾いていると明らかにしました。

去年、柱の施工を行う際に、コンクリートの基礎に柱を固定するアンカーボルトがおよそ7センチから8センチずれていたのに、設計の監理者への報告を行わず、そのまま施工を続けたということです。

安全性については今後、確認し、対応を検討するということです。

横手建設の武茂広行社長は、設計どおりに施工が行われなかった理由について、「決められた工期で引き渡さなければならないと考え、現場の判断で行われた。施工不良を隠ぺいしたと指摘されても否定できない」と述べたうえで、「全責任は私にある」と述べました。

JR横手駅前の再開発事業は総事業費110億円をかけて令和2年5月から始まり、この建物には今月10日から順次、JAやホテル事業者など5団体が入る予定でしたが、JA秋田ふるさとは記者会見で、「安全性が確認できない」として移転の延期を決めたことを明らかにしました。

また、会見で、横手市の高橋大市長は「現時点の情報では建物の使用を認められない」と述べました。