秋田内陸縦貫鉄道決算 株主総会承認 赤字額2億円以内に抑制

秋田内陸線を運行する「秋田内陸縦貫鉄道」の株主総会が29日、北秋田市で開かれ、1億9300万円あまりの赤字となる昨年度の決算が承認されました。

秋田内陸縦貫鉄道は、北秋田市と仙北市の94.2キロを結ぶ秋田内陸線を運行する第三セクターです。

29日、北秋田市阿仁庁舎で開かれた株主総会では、昨年度の決算が報告され承認されました。

それによりますと、昨年度の決算は1億9300万円あまりの赤字で、赤字額は前の年度よりもおよそ500万円減りました。

去年8月の大雨被害などで、ことし2月の時点では2億2600万円あまりの赤字を見込んでいましたが、その後、新型コロナによる影響が緩和されたことで観光客が増え、赤字額を減らすことができたということです。

秋田内陸縦貫鉄道は、年間の赤字を2億円以内に抑えられなければ抜本的に経営を見直すと、県や沿線の自治体との間で合意していて、昨年度は目標を達成したものの、依然として厳しい経営が続くことになります。

吉田裕幸社長は「大雨被害などがあり、厳しい一年だったが、終盤に増えたインバウンド需要などで数字を整えることができた。新しい需要を作って、新たなファンを増やすために地域のみなさんと一体となって取り組んでいきたい」と述べました。