倒木被害防ぐ 秋田 鹿角市と東北電力が樹木の事前伐採

大雪や台風などで木が倒れ電柱や電線に被害が出るのを防ごうと、鹿角市で市と電力会社が協力して道路脇の樹木を事前に伐採する作業が行われています。

鹿角市と東北電力ネットワークは、去年10月協定を結び、大雪や台風などで木が倒れて電柱や電線が被害を受け停電が発生するのを防ぐため、県内では初めて、倒れると被害が出るおそれのある樹木を事前に伐採する取り組みを始めました。

今年度は、鹿角市十和田大湯地区の市道に面した全長およそ550メートルの区間で、およそ800本の樹木を伐採することになり、14日、作業の様子が公開されました。

作業は先月中旬から行われていて、電力会社の作業員らが安全を確認しながら、目印をつけた樹木をチェーンソーやロープを使って一本一本伐採していきました。

東北電力ネットワークによりますと、県内では、去年12月からことし2月までの冬期間に倒木による停電が76件発生していて、全体の停電の原因の6割を占めるということです。

東北電力ネットワーク鹿角電力センターの對馬信俊配電課長は「行政と協定を結ぶことで効率的に作業を進めることができる。今後も市と協議しながらリスクの高い場所を選定し事前伐採を続けていきたい」と話していました。

また、鹿角市危機管理室の佐藤智紀室長は「事前伐採により停電の防止だけでなく、倒木による集落の孤立化を防ぐなど、幅広い防災に役立つと考えている」と話していました。