栽培の技術指導を遠隔で AIを組み合わせた遠隔支援システム

大潟村などでタマネギ栽培の技術指導を遠隔で受けられる実証実験を行っている農研機構などは、実験で活用しているノウハウにAIなどを組み合わせた遠隔支援のシステムを新たに開発し、全国展開を目指すことを明らかにしました。

これは6日、農研機構やNTT東日本などが都内で記者会見して明らかにしました。

それによりますと、農研機構などは、大潟村などでタマネギ栽培の技術指導を盛岡市の研究センターから遠隔で受ける実証実験をことし4月から始めています。

会見では、実験で活用しているノウハウに、気象情報や土壌の分析情報など生産性を高めるデータや病気を判断するAIなどを組み合わせた遠隔支援のシステムを新たに開発するということです。

そして、このシステムを来年にも大潟村のタマネギ栽培に導入するほか、再来年には、トウモロコシや大豆などそのほかの農作物にも広げ、全国各地の農場での展開を目指すとしています。

また、6日は、大潟村の農場で遠隔指導の実演が行われました。

生産者が装着したメガネ型の端末「スマートグラス」を通じてタマネギの映像が都内の会場に送られ、担当者がタマネギの成長具合などを見ながら収穫のタイミングを伝えていました。

農研機構の久間和生理事長は「このシステムを使えば長年培ってきた農業技術を現場に迅速かつ低コストで普及ができる。全国に広めることで農業人口の高齢化や担い手不足の解決に貢献したい」と話していました。