農産物直売施設が漬物加工所を新設 食品衛生法の改正受け
食品衛生法の改正により、漬物の製造や販売には保健所の許可が必要になることなどを受け、大館市の農産物直売施設が専用の漬物加工所をつくり26日から漬物の製造をはじめました。
加工所を作ったのは大館市の女性農業者らが運営する農産物の直売施設「陽気な母さんの店」です。
この店ではおよそ70人の農家が自宅で作った漬物を年間を通じて販売しています。
しかし食品衛生法の改正で漬物を製造する専用の作業場の整備や保健所の許可などが必要になるため、ほとんどの農家が自宅で漬物をつくることができなくなります。
このため、店の敷地内に専用の漬物加工所をつくり、26日から漬物の製造をはじめました。
加工所は、木造平屋建てでおよそ70平方メートルの広さがあり、野菜を洗う流し台や手洗い専用の洗面台を設けたほか、浅漬けを保管するための冷蔵庫もあります。
店によりますと、加工所の建設費はおよそ1200万円で、半分は県と大館市からの補助金でまかなったということです。
加工所のリーダーを務める小畑昭子さんは、「お母さんたちが受け継いできた漬物の伝統がなくなってしまうのではないかと心配していたが、施設ができてとてもうれしい。ここを拠点に昔ながらの漬物を作り続けたいです」と話していました。