高齢化や人口減少踏まえた医療計画の策定を 県の医療審議会
県内の医療体制などを話し合う審議会が1日秋田市で開かれ、高齢化や人口減少などの課題を踏まえ、次の医療計画の策定について話し合いが行われました。
1日開かれた県の医療審議会では、医師や県の職員などあわせて30人ほどが出席しました。
審議会ではまず、人口減少により患者の数が減ることで、地域の医療機能の縮小が懸念されていることや、高齢化のため在宅療養の環境整備を早急に行う必要があるなど県内の医療の現状について説明がありました。
そのうえで、質の高い医療体制を維持するためには、対応できる患者や症状など医療機関ごとに対応できる役割分担を明確にすることで、地域ごとに適切な医師の数を配置させることや、ICT=情報通信技術を活用して効率よく医療機関同士の連携を強化していくことなどの方針が示されました。
このほか、医師からは複数の疾患を抱える高齢者が今後増加することを想定して、幅広い疾患に対応できる総合診療医を増やす仕組みづくりが必要だという意見が出されました。
県は今回の話し合いを踏まえ、6年間を期間とする令和6年度から始まる次の医療計画の策定を本格的に進めていくとしています。
県健康福祉部の伊藤香葉部長は、「今回の議論を踏まえつつ、県民とも医療をめぐる課題を共有しながら、質の高い医療を維持できるよう医療計画の策定を進めていきたい」と話していました。