伝統行事「やまはげ」 集落回り無病息災祈る 秋田市
秋田市の一部の地区に伝わるなまはげに似た伝統行事「やまはげ」が行われ、地元の人たちなどがやまはげにふんして集落を回り、無病息災などを祈願しました。
やまはげは、主に秋田市南部に伝わる小正月の伝統行事です。
秋田市の雄和相川地区では14日、やまはげの行事が行われ、地元の人たちなどがわらで作られた衣装や鬼のような木彫りの面をつけてやまはげにふんし、およそ60世帯を回りました。
やまはげは、笛を吹きながら家を訪れ、子どもたちに「いい子にしているか」とか「悪さをすると山に連れて行くぞ」などと大きな声で叫ぶと、子どもたちは「いい子にしています」と涙ながらに訴えていました。
このあと、やまはげは「家内安全、無病息災」などといっておはらいをしました。
5歳の女の子は「怖かったです。お母さんのいうことをちゃんと聞いていい子にしています」と話していました。
やまはげは、担い手不足や子どもが少なくなっていることが課題となっていて、近くにある国際教養大学の留学生や地域の外の人に協力してもらったり、親戚の子どもに集まってもらったりしているということです。
やまはげの保存会の伊藤慎一会長は「住民が減っているがなくなってほしくない行事なので、さまざまな人に協力してもらいながら残していきたい」と話していました。