鹿角市の官製談合事件 入札情報漏らした前市長に有罪判決

秋田県鹿角市の官製談合事件で、入札に関する情報を業者に漏らしたなどの罪に問われている前市長の裁判で、秋田地方裁判所は懲役3年、執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました。

秋田県鹿角市の前市長、児玉一被告(75)は、在職中だった令和元年とおととしに入札が行われた3件の公共工事で、最低制限価格などを鹿角市内の建設会社3社に漏らして落札させたとして、官製談合防止法違反などの罪に問われていました。

これまでの裁判で、前市長は起訴された内容を認め、検察が懲役3年を求めた一方、弁護側は執行猶予付きの判決を求めていました。

25日の判決で、秋田地方裁判所の柴田雅司裁判長は「市長の立場にありながら秘密事項を教示したことは著しく職務に反し、市民の信頼を大きく損なう行為だ。中には市役所の職員に設計書を持参させ、口止めしたものもあり、悪質というほかない」と指摘しました。

そのうえで「業者と癒着関係にあったことは非難を免れないが、反省の弁を述べていてすでに市長を退任している」などとして、懲役3年、執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました。

また、入札妨害の罪に問われている鹿角市内の建設会社の▽「柳沢建設」の元役員、柳沢義人被告(75)と山口達夫被告(64)、▽「田中建設」の元役員、田中教雄被告(72)、▽「イトウ建材店」の元会長の伊藤正隆被告(71)については、▽柳沢被告と田中被告、伊藤被告に懲役1年、執行猶予3年、▽山口被告には懲役10か月、執行猶予3年の判決を言い渡しました。

前市長の弁護士などによりますと、控訴はしない方針だということです。

判決のあと、秋田地方裁判所を出た鹿角市の児玉一前市長は「大変ご迷惑をおかけしました。申し訳ございませんでした」などと述べて頭を下げました。

判決を受け、鹿角市の関厚市長は「判決を重く受け止め、事件の重大さを再認識するとともに、改めて市民の皆様に深くおわびする。現在、再発防止に向け取り組みを進めていて、市民の信頼回復に向け全力で取り組んでいく」とオンライン会見で述べました。

関市長は新型コロナウイルスに感染し、現在自宅で療養しながら公務を行っています。