大阪の会社 顧問税理士の指南受け1億4000万円脱税の疑い

害虫駆除などの業務を営む大阪の会社の前社長が、顧問税理士から指南を受けて架空の経費を計上して所得を少なく申告し、法人税など1億4000万円あまりを脱税したとして法人税法違反などの疑いで告発されたことが関係者への取材で分かりました。

告発されたのは、害虫駆除や建築工事などを営む大阪・摂津市の会社と、この会社の中村新一前社長(51)です。
関係者によりますと、前社長は顧問税理士から指南を受けて、下請けの会社に架空の工事費を計上して会社の所得を少なく見せかけ、令和3年までの3年間でおよそ3億8900万円の所得を隠していたことが大阪国税局の調査で明らかになりました。
大阪国税局は会社と前社長についておよそ1億4100万円を脱税したとして法人税法違反などの疑いで大阪地方検察庁に告発したということです。
関係者によりますと、脱税で得た金について、前社長はみずからのマンションの購入資金にあてていたということです。
また、顧問税理士だった河合壽章元税理士(74)も指南の見返りに得たおよそ9400万円の収入を申告せず、およそ3400万円を脱税したとして所得税法違反の疑いで告発されました。
前社長と元税理士はいずれも申告を修正し、納税を済ませたということです。