JR西 11日・12日の運行トラブルはミスや知識不足原因

今月11日と12日に、JR京都線などで発生した大規模な運行トラブルについて、JR西日本は14日、記者会見を開き、システムの設計ミスや指令員の知識不足などが原因だとしたうえで、再発防止に努める考えを示しました。

JR西日本では、▼今月11日の夕方、特急列車が走行していたところ揺れを検知した際に周囲の列車を緊急停止させる装置が作動したことをきっかけに、京都線や神戸線などで運転を見合わせました。
そして、▼翌・12日の未明に指令所のモニターの画面で向日町駅の信号が赤のまま変わらない状態となったほか、▼早朝にも茨木駅に貨物列車を停車させた際に信号が赤のまま変わらない状態となりました。
あわせておよそ22万人に影響が出た一連のトラブルについて、JR西日本は14日午後6時半から記者会見を開き、原因などを説明しました。
今月11日のトラブルでは、周囲の列車を緊急停止させる装置につながる配線のコネクター部分の不具合が原因だとしたうえで、この装置が作動してダイヤの乱れが発生したのをきっかけに、別の装置でも不具合が発生したということです。
また、12日未明の信号トラブルでは、システムを設計する際に必要な機能を組み込んでいなかったことが原因だとしています。
そして、12日早朝のトラブルでは、貨物列車を停止させる際、運転士から実際の車両数を伝えられたものの、指令員は車両の長さと勘違いしたことで、貨物列車が駅の線路に収まらなくなったということです。
これによって後続の列車の走行に影響が出ました。
会社が確認したところ、複数の指令員が業務に必要な知識が不足していたことが分かったということで、今後、教育を徹底するとしています。
JR西日本近畿統括本部の三津野隆宏 本部長は「2日間にわたり輸送障害を起こしてしまい、大変、申し訳ありません。近畿エリアでの輸送障害の全体的な低減に向けた取り組みを進めていきます」と述べました。