阪急阪神HD株主総会で角和夫会長 宝塚問題受け謝罪

阪急阪神ホールディングスの株主総会が14日開かれ、角和夫会長が去年(2023年)、宝塚歌劇団の劇団員が死亡した問題について謝罪したうえで、再発防止に取り組む姿勢を示したのに対し、株主からは厳しい指摘が相次ぎました。

去年9月、宝塚歌劇団の宙組に所属していた劇団員が死亡した問題では、ことし3月、歌劇団側が上級生などからパワハラがあったことを認め、再発防止に向けた取り組みを進めています。
14日は歌劇団を運営する阪急電鉄の親会社、阪急阪神ホールディングスの株主総会が大阪・北区で行われ、およそ2000人の株主が出席しました。
総会の冒頭、角和夫 会長が「劇団員が亡くなったことについて株主をはじめ、皆様にご心配をおかけしまして心よりおわび申し上げます。グループではこうしたことを二度と発生させないよう、一丸となって再発防止策に全力で取り組みます」と述べました。
出席した株主からは「会社のハラスメントへの認識が世間の認識と違っていたことが一因だ」とか、「今回の問題を契機にガバナンスの構築や経営改革を進めているということだが、改革を進めるためにも経営トップの角会長は退任すべきだ」といった厳しい意見が相次ぎました。
これに対し角会長は「75歳なので近々、辞退するということはそうだが、来年まではこの体制でいかせていただく」と述べました。
総会では、会社側が提出した角会長を含む8人の取締役の選任など、4つの議案はすべて可決されました。

【株主“経緯知りたい”】
大阪・北区の会場には14日午前9時ごろから阪急阪神ホールディングスの株主が次々と入っていきました。
60代の株主は「宝塚歌劇団の問題では、最初のころと対応や姿勢が変わっていったので、その経緯を知りたい。被害者への対応や今後、どういう形で問題に対処していくのかを説明してほしい」と話していました。
50代の株主は「株価が低迷していて、宝塚歌劇団の問題と関連があるのかもしれないと考えている。ガバナンスも含めて事業内容についてしっかり聞きたい」と話していました。